よくある社員食堂のショーケースの中にはミートソーススパゲティ、オムレツ、みそ汁…と和洋折衷、何でもあり。よし、今日は牛丼にしよう、と発券機のボタンを押すと−。
「牛丼、2000リットル」
実はこの発券機、値段じゃなくて、必要な水の量を示すもの。2121デザインサイト(東京都港区の東京ミッドタウン)で開催中の「water」展で、実際に試すことができる。それにしたって2リットルの間違いでは?
「いいえ、牛は大量の水を飲むし、飼料のトウモロコシなどを作るにも水が必要。このように算出すると、牛丼一杯が2リットル入りペットボトル1000本分の水に相当するそうです。
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最初聞いたとき、まさに目からウロコでした」。展覧会を企画したグラフィックデザイナー、佐藤卓氏はこう語る。食糧自給率4割の日本は、間接的に大量の水を他国に依存することになる。その水資源の枯渇が、世界中で心配されているのだ。
人間にとって不可欠、かつ最も身近であるはずの「水」。「水について、いかに自分が知らないことが多いか」を感じたという佐藤氏の感覚は、水と安全はタダだと思ってきた大半の日本人に当てはまるだろう。
スーパーバイザーを務めた文化人類学者の竹村真一氏は「見えないもの、あるいは多くの人が見えていないものを可視化するのが、デザインやアートの役割」と話す。会場には地球儀ならぬ「水球儀」や、水にまつわる古今東西の言葉、映像や音、写真作品など、アーティストらが多面的にとらえた「水」が並ぶ...
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